(1)通信教育「日本建築大学」講座について

最近、当社のHPをご覧になって、通信教育「日本建築大学」についてのお問い合わせが、行政からございます。
何故かな、と思いましたところ、一級・二級建築士の試験資格審査で、通信教育「日本建築大学」が学校教育法で
定められた「大学」かどうかのおたずねです。当社は、「日本建築大学」の事務継承者ではありませんが、先代所長が
興された教育事業でございますので、判る範囲で、正確にお答えし、不測の事態にならないようにしたいと存じます。
また、この機をとらえ我が社のビルに各種学校「日本建築学院(旧横浜建築学院)」開校しておりましたので、その
学校につきましても後述させていただきたいと存じます。                            

結論から申し上げますと、通信教育「日本建築大学」は学校教育法での学校・大学ではありません。
                        更に現在、廃学になっており、存在しません。

従いまして、一級・二級建築士の受験資格は、建築士法第15条の4,5に該当することであり、ここを卒業しても何ら受験資格、実務経験資格に寄与出来ません。 つまり、大学並の受験資格および実務経験年数の短縮にはならないということです。専門学科の卒業にもなりませんので、普通学科卒業の場合は、実務経験7年以上で二級建築士から受験せねばならないことになります。


 設立の趣旨は、昭和47年当時の学則から引用しますと、「本通信教育講座は、建築学を修得しようとする者、一級建築士試験を目指して学習する者、あるいは一級建築士であっても一層の研修を望む者等のために、建築学の高等教育を授けるとともに、あわせて人格の陶冶を行なわんとするものである。」
 また、入学案内から目的および特色を抜粋しますと、・・・わが国の建築技術者の現状を眺めてみますと、二級建築士は勿論一級建築士の中にも、長い実務経験と困難な独学とによって建築士の免許を獲得した人々が少なくなく、しかもこれらの人々は、建築学を最初から体系的に学習したいという強い希望に燃えています。
 また、建築技術者の不足の緩和も、解決をいそがねばならない重要な問題です。さらに最近の科学技術の飛躍に伴い、建築技術の高度化が要請されているので、既に一級建築士であるものや新旧大学卒のものでも、最新の高等技術を習得する必要に迫られています。                                    
 そこで、これらの諸問題を解決するために、本会は、通信教育講座「日本建築大学」を昭和40年10月に開講しました。したがって本講座は、建築士は勿論将来建築家たらんとする人々もその対象としています。すなわち、さらに深い研究と向上を望む建築士のために、あるいは一級建築士試験を目指して学習する人々のために、これ以上適切で高度の内容をもつ通信教育講座は他に例をみません。
 本講座の入学資格者は、一級建築士、二級建築士および大学受験資格者とし、本講座で真剣に学習して卒業した者は、大学卒業程度に準ずる実力がつくように教育課程を作成してあります。
 学習意欲と向学心に燃える人々は本講座に入学し、人格、識見ともに一層優れた人物となって、社会の発展に大いに寄与してほしいと思います。・・・


 したがって、日本建築大学は建築士受験目的のみの塾や予備校とは違うことがお分かりになったかと思います。
 昨今、建築士の再教育/生涯学習のために、指定講習会というものが開催されていますが、日本建築大学の設立趣旨を考えますと、当時としては非常に先駆的な考え方であったと思います。
 日本建築大学は昭和40年10月に開校しました。資料的には正確ではありませんが、昭和47年ごろには、日本全国から約9,900名の入学生を収容しておりました。日本建築大学は財団法人日本建築文化事業協会が昭和37年建設大臣によって許可され、わが国の建築文化の水準を高めること目的に、社団法人日本建築士会連合会の姉妹団体として、広い範囲の事業活動を行うために設立された公益法人です。通信教育講座「日本建築大学」は日本建築士会連合会が企画・編集にあたり、建築文化事業協会が事業の実務を担当しておりました。私共の記憶では、先代の所長が病気に倒れた数年後(昭和52,3年頃)に日本建築大学および日本建築文化事業協会も廃止されたと思われます。しかし、この機会をとらえ、日本建築大学の歴史・内容を誰かが保存、整理しておき、多くの卒業生の方々やみなさまの記憶のよすがとすることは、松島俊之の設計事務所を継承するものの務めであると考えておりますので、以下に少し詳細な内容のリンクを張らさせていただきます。

尚、これらは全く私的なリンクですので、学事的内容のご質問にはお答えできませんことをお断りいたします。
このことでのご連絡は、日本建築士会連合会が私どもより適任かと考えますのでそちらへお問い合わせ下さい。
日本建築士会連合会のメールアドレスは  info@kenchikushikai.or.jp です。
また、本大学開設の後に、日本建築大学付属高等部が設立されています。これにつきましては、当方では全く資料を持ちません、日本建築士会連合会または大阪府建築士会にお問い合わせ下さい。

                        以上 2001年10月5日 文責:M横浜建築研究所 所長 松島仁之


(2)各種学校「日本建築学院(旧横浜建築学院)」について
昭和55年、廃校になっており、現在は存在しません。


 日本建築学院は(旧横浜建築学院)夜間部通学の各種学校でありました。卒業して、3年の実務経験により2級建築士の受験資格がとれる学校です。当社のビルの3階4階5階に教室があり、コースは本科は定員70名、専科若干名の構成です。

建学の趣旨

 最近わが国における工業技術の発展は、日増しに急テンポとなり加速度的ともいわれている。この時に当たって建築界もまた種々の分野に革新的な技術の開拓に余念がない実情である。
 現在の技術者の立場を考えるとき、大量養成の弊害と日進月歩の技術革新の挟撃にあい、望ましい実力を備えることはむしろ至難のわざと云えよう。ここに本学院は技術の実力主義を掲げ設計部門、施工部門の別なく建築の第一線において職責を確実に遂行する実践的中堅技術者を養成することとした。教育における大量生産や学歴偏重の空虚な形式主義、学問、仕事、生活の間の一貫しない安易な態度---技術者としての危険な消極的な風潮---これに対し本学院は毅然たる方針を堅持し、筋金入りの実践的な建築技術者を着実に世間に送り出し、実質的に国家社会に貢献せんものとするものである。これは単に中堅技術者たる知識を習得させるにとどまらず、責任をもって世間に推奨するに足る人材を養成することである。
 上の趣旨に基づき、本学院の教育方針は徹底した実力主義を採用し、中堅技術者の実力涵養に責任を持つ。従って実力をもって厳しい現実を打開し、実力を以て人生を切り開き、実力をもって業務に専念する心掛けを学生に求める。

 本科は、高等学校卒業またはこれと同等以上の学校を卒業したもの、旧制中学校を卒業以上のもの、建築士有資格者を受験者資格とする。建築学の初歩より高等技術教育に及び併せて1級建築士試験合格の実録の素地を涵養する。履修科目13科目以上。通学期間は2ヶ年、ただし卒業後は3年次において通信教育講座日本建築大学学生としての通信教育を受け、全課程を履修するものとする。専科は中学校を卒業以上のものを受験資格とする。内容は本科に準ずる。1学年は5月1日から4月30日までとする。授業開始時刻は午後6時よりとする。本科卒業生は卒業後2年の実務経験により2級建築士の受験資格が得えられ、合格し登録されたものはさらに4年後には1級の受験資格が得られる。

(以下未完)


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